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2024年12月6日(金)   三渓園の秋 
 昨年に続き、紅葉を観賞しようと国の名勝に指定されている三渓園に出掛ける。実は初めて三渓園に紅葉を見に行ったときに、ボランティアの案内ガイドさんから「年に関係なく、三渓園の紅葉は12月6日が最高」と聴かされたため、2年連続での12月6日の紅葉狩りとなる。
 園内に配置された建物はほとんどが重要文化財にされている由緒ある建物である。中でも、室町時代の1457年に建築された旧燈明寺の三重塔は三渓園を代表するシンボルタワーといえる。その他、三渓園を一般に開園した原三渓が住まいとして使用していた1902年建築の鶴翔閣、1649年の臨春閣、1623年の聴秋閣、1634年の旧東経東慶寺仏殿等の古い建物が三渓園全体の景観計画を考え抜き、地形に合わせて四季の趣きを引き立てるように配置されている。

 大池と旧燈明寺三重塔

大池と鶴翔閣 

右から臨春閣、聴秋閣及び亭榭 
 
旧東慶寺仏殿

 三重塔が建つ小山には三渓の義父原善三郎が建てた別荘松風閣跡があり、現在は展望台として整備されている。南西方向を望むと、根岸湾を隔ててJ-POWER磯子火力発電所の高さ200メートルの体温計を突っ立てたように見える煙突が目に飛び込んでくる。その右側にはパステルカラーで色彩計画されたボイラー棟などの発電所建物が新しい都市景観を創造している。因みに、煙突は三渓園からの眺望に配慮して、通常の円筒状の形状ではなく、扁平な形状に設計されている。また、三重塔が建つ場所から北方には、横浜大黒のベイブリッジのケーブルを支える巨大な橋柱が紅葉した丘の背後に遠望できる。
 大池のほとりでは、若い猿遣いが太鼓を叩き、淀みのない口上で来園者を引き止め、日本古来の猿まわし芸を披露している。大池にはたくさんのカモが羽を休めて水面に漂い、浅瀬ではアオサギが直立不動で時々首を左右に動かして存在感を誇示している。
 

松風閣(展望台)から南西方向に
J-POWERの磯子火力発電所を望む

三重塔の建つ場所から北方にベイブリッジが見える
 
日光さる軍団太郎次郎一門による猿まわし
 
大池で羽を休めるアオサギ


さんど

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